ふるさと納税新制度~総務省vs泉佐野市~

ふるさと納税新制度~総務省vs泉佐野市~
2019年9月26日

どうもみなさん。ぐんみつ(@GunGunGunmitsu)です。

ふるさと納税制度が始まってはや10年以上となります。
『ふるさと納税』という言葉も世間では当たり前のように使われるようになりました。

さてこのふるさと納税制度ですが、今年の6月から新たなルールが追加されました。

それは、「ふるさと納税対象団体の指定」制度です。

今回は、このふるさと納税の新たなルールと影響について触れていきたいと思います。

スポンサーリンク

ふるさと納税制度とは(おさらい)

「納税」ではなく実質は「寄付」

はじめに、ふるさと納税制度について簡単におさらいをしてみます。

ふるさと納税制度は、都市部への人口流出による地方との税収入格差是正するための制度です。

納税者は、自身で選んだ市町村に対して一定額を「寄付」することにより、その寄付額から自己負担分の2,000円を控除した残額を自身の所得税又は住民税から控除することができます。

例えば、Aという市に50,000円のふるさと納税をしたとすると、自己負担額の2,000円を控除した48,000円が所得税又は住民税から控除されます。

ただし、一人一人の収入に応じた控除限度額があり、限度額を超えた寄付については税金が控除されませんので注意が必要です。(つまり、本当の意味で「寄付」になってしまいます)

これにより、都市部に住みながら自分の出生地の市町村などに実質的に納税ができるため、税収入格差の是正に寄与することができます。

激化する返礼品競争

この制度は、税収入に悩む地方の市町村にとっては非常に魅力的な制度で、税収入を増やすチャンスとなります。

そこで、各市町村は納税者にふるさと納税をしてもらえるよう、ふるさと納税のお礼として「返礼品」を贈るようになります。

これにより、実質2,000円を負担するだけで税金が控除されて返礼品も手に入るという納税者にとっても非常に魅力のある制度となるわけです。

しかし、当初はその市町村の特産品やその市町村を本社とする企業の製品など、その地ゆかりのものを贈ることとなっていましたが、ふるさと納税して欲しさにその地に関係ないものや高額なものを返礼品に選ぶ市町村がでてきました。

スポンサーリンク

総務省による返礼品規制

令和元年6月から始まる新制度

返礼品が本来の趣旨に反するものになってきたことを受け、総務省は令和元年6月から新制度を開始します。

その内容は、ふるさと納税の対象となる市町村を指定する、というものでした。

つまり、指定されていない市町村に対して寄付をしても、税金控除の恩恵を受けられないというわけです。

総務省により指定された市町村については以下を参照してください。
(総務省HP『ふるさと納税に係る総務大臣の指定』)

ほとんどの市町村については対象となっていますが、一部の市町村については対象から外れています。

それが、東京都・泉佐野市(大阪府)・小山町(静岡県)・高野町(和歌山県)・みやき町(佐賀県)の5団体です。

ちなみに、総務省が掲げるふるさと納税制度の対象となる基準は以下のとおりです。

  1. ふるさと納税の募集を適正に実施すること
  2. 返礼品は返礼割合3割以下とすること
  3. 返礼品は地場産品とすること
    (参考:自治税務局『 ふるさと納税指定制度の基準(告示)について 』)

対象期間が限定されていた市町村についても延長

上記の総務大臣の指定の際、一部の市町村についてはふるさと納税指定の対象期間が限定されていましたが、先日9月19日に発表があった総務大臣の指定の発表にて、対象期間の延長が記載されていたため、結果として上記5団体のみが今回の新制度対象外となることが決まりました。

スポンサーリンク

総務省vs泉佐野市

この発表に物申したのが大阪府泉佐野市です。

泉佐野市はAmazonギフト券や地場産品以外の返礼品で寄付金を集めていたため、今回の新制度の対象から外れてしまいました。

しかし返礼品の規制を総務省が行うのはおかしい、という見解からこの規制を取り下げるよう主張し、真っ向から対立しています。

以下は泉佐野市のHPになりますが、文面から総務省に対する怒りがひしひしと伝わってきますね・・・。

(泉佐野市HP『泉佐野市ふるさと納税サイト』)

スポンサーリンク

最後に

個人的には、加熱した返礼品に対して規制を行うことは賛成ですが、今回のように完全に制度の対象外とする行為はやりすぎな気もします。

おそらく今回の決定に至るまでに注意勧告等があったとは思いますが、お互いの妥協点は本当になかったのか?と疑問に思います。

いずれにせよ、当初は都市と地方の税収格差の是正が目的だったふるさと納税制度ですが、その趣旨から外れた展開になっていることは確かです。

今後もこの対決の経過については注目していきたいと思います。