これって軽減税率対象?個別事例を見てみました。 (一体資産編)

これって軽減税率対象?個別事例を見てみました。 (一体資産編)
2019年10月23日

さて、先日に引き続いて新たに始まった消費税の軽減税率制度につき、個別事例を取り上げてみたいと思います。

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軽減税率制度の概要

軽減税率制度の概要については以前の記事に簡単に触れていますのでそちらを参照ください。

今回も、国税庁HPに掲載されている「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」の中に記載されているもののうち、特に「一体資産」について触れてみたいと思います。

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軽減税率に関する個別事例

一体資産とは

さて、今回見ていく「一体資産」ですが、そもそも「一体資産」とはどのような商品を指すのでしょうか?

一言でいうと、「あらかじめ食品と食品以外のものが一体となって販売される商品」のことを指します。

基本的に軽減税率の対象となる食品と、対象とならない食品以外のものをまとめて販売した場合には、消費税をどう計算するのかという問題が生じます。

この問題に対処するために、国税庁から一体資産に関する取り扱いがこのQ&Aにも盛り込まれています。

では、ここからはいくつかの事例を見てみたいと思います。

食玩

『 菓子と玩具により構成されている、いわゆる食玩は、軽減税率の適用対象となりますか。』 (個別事例 問84より)

これはみなさんもなじみが深いグリコのおもちゃ付きお菓子に代表される食玩の取り扱いですね。

この質問に対する国税庁の回答としては、以下のようになっています。

食玩については、以下の要件を満たす場合はその全体が軽減税率の適用対象となります。

  1. 一体資産の譲渡の対価の額(税抜価額)が1万円以下であること
  2. 一体資産の価額のうちに当該一体資産に含まれる食品に係る部分の価額の占める割合として合理的な方法により計算した割合が3分の2以上であること

要件2の判定は難しいですが、一般的なお菓子メインの商品については軽減税率の適用対象となりました。

子供目線からいうとメインはおもちゃのはずでお菓子がおまけ、なんだと思いますが皮肉なものですね笑

上の要件につきましては、おもちゃ付きお菓子のみならず、一体資産であればすべてのものに適用される考え方のようなので、一体資産を販売する方がいらっしゃれば参考にしていただければと思います。(ほかにも福袋や紅茶カップセット、おまけつきのペットボトルなどが該当しますね)

合理的な割合が不明な場合

『当社は、小売業を営んでおり、食玩を販売しています。その食玩に含まれる食品に係る部分の価額に占める割合が不明ですが、仕入れの際に仕入先が適用した税率を適用して販売することも認められますか。』(個別事例 問96より)

おもちゃ付きお菓子のような食玩を、おもちゃとお菓子を別々に購入してセット販売している場合は 、各々の購入単価がわかっているため、上記の要件2の判定が可能ですが、この質問のケースは、食玩をセットの状態で仕入れたために各々の単価がわからない、というものです。

この場合は、要件1を満たしているようであれば仕入れ時に仕入れ先が適用した税率をそのまま販売時の税率に適用してもよいこととなっています。

一体資産と一括譲渡

軽減税率の一体資産の考え方とは別に、「一括譲渡」という考え方があります。

あくまで一体資産は、「あらかじめ」とあるように事前に決められた食品と食品以外のものがセットとなった状態で販売されることを前提としていますが、ファストフード店などで、食品セットを購入時に非売品のおもちゃなどを顧客が任意に選択できる場合があります。

この場合は、あらかじめ食品と食品以外のものが一体とはなっていませんので、一体資産として販売したのではなく、食品と非売品のおもちゃを一括で譲渡した、という扱いになります。

よってこの場合のおもちゃ部分は軽減税率の適用対象外となります。

ただし、現実問題としてこの非売品のおもちゃがつく場合とつかない場合でセット価格が変わることはないと考えられますので、おもちゃ部分は0円とみなした結果、全体が軽減税率の適用対象となるようです。(もちろん、テイクアウトの場合に限ります。)

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まとめ

今回は、消費税の軽減税率制度の中でも特に一体資産にフォーカスして触れてみました。

一口に食品といっても様々な販売パターンがありますので、食品を取り扱う企業の苦労は計り知れないものがあると感じています。。。

またタイミングがあれば引き続き軽減税率の個別事例に触れていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。