税金を納めないとどうなる?滞納処分ついて解説します【差押編】

税金を納めないとどうなる?滞納処分ついて解説します【差押編】
2020年3月17日

さて、今回から2回に分けて税金の滞納処分について解説したいと思います。

みなさんが納める税金ですが、ついつい納期限を忘れて納税漏れしてしまった!という経験はありませんか?

1日2日のことであれば問題ないと思いますが、1か月2か月…と税金を滞納してしまうと財産の差押にあうかもしれません。

納めるべき税金を納めなかったら最悪の場合のどうなってしまうのか、差押って何?という方向けに解説していきます。

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納めるべき税金とは

国税と地方税

まず、みなさんが納める税金は大きく分けて国税地方税があることを知る必要があります。

国税とは、所得税や法人税といった国に納める税金のことを言います。

一方、地方税とは住民税や固定資産税といった都道府県・市区町村に納める税金のことを言います。

この国税と地方税ですが、その納期限については税金ごとにそれぞれ定められています。

納期限

税金の納期限についてはその税金ごとに定められています。

例えば所得税の納期限はその年の翌年3月15日、法人税についてその事業年度終了の日からだいたい2か月後といった具合になります。

この納期限を1日でも過ぎると、税金を滞納しているという状態に陥ってしまいます。

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財産差押までの流れ

督促状による督促

では、税金を滞納したらすぐに財産が差押さえられてしまうのでしょうか?

答えはノーです。

税金を滞納した場合、まずは督促状が送られてくることが一般的です。

国税の納付等についてまとめられている国税通則法には以下のように記されています。

督促状は、国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、その国税の納期限から五十日以内に発するものとする。

国税通則法第37条2項

つまり税金の滞納があった場合には、いきなり財産が差押えられるのではなく、その税金の納期限から50日以内に督促状による督促があるということですね。

そして差押へ

では、督促状が発せられたのにも関わらず、税金を滞納し続けた場合にはどうなるのでしょうか。

国税の徴収についてまとめられている国税徴収法には以下のように記されています。

次の各号の一に該当するときは、徴収職員は、滞納者の国税につきその財産を差し押えなければならない。

一 滞納者が督促を受け、その督促に係る国税をその督促状を発した日から起算して十日を経過した日までに完納しないとき。

国税徴収法第47条

つまり、督促状が発せられたのにも関わらず10日を超えて滞納を続けた場合には、いよいよ財産が差押えられることとなってしまいます。

以上をまとめると、税金の納期限から約2か月以上滞納を続けると、財産の差押にあってしまう可能性が高いということになりますので、もし税金を滞納してしまった場合には速やかに税務署や市役所へ相談することをおすすめします。

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差押えられる財産

財産はすべて差押えられるの?

では、もし財産の差押にあってしまった場合、身の回りにあるものはすべて税金として持っていかれてしまうのでしょうか。

実は差押える財産については先の国税通則法及び国税徴収法にきちんとルール決めがされており、徴収する側もそのルールに則って差押をするので、いきなり身ぐるみをはがされるということはありません。

そのルールについては以下に簡単に触れておきます。

超過差押の禁止

国税を徴収するために必要な財産以外の財産は、差し押えることができない

国税徴収法第48条1項

これは当然といえば当然ですね。

滞納している税金額を大幅に超えるような財産を余分に差押えができないということです。

例えば、100万円の税金を滞納している人から時価130万円相当の株式Aと時価500万円相当の株式Bを差押えることはできません。

株式Aのみで滞納税額100万円を賄うことができるからです。

一般の差押禁止財産

また、国税徴収法第75条には差押が禁止されている財産の定めがあります。(全13項目)

例えば、滞納者の配偶者の財産・生活に必要な3か月分の食料・農業や漁業を営む事業者が使用している器具・仏像などです。

これらの財産についてはいかなる理由があっても差押えることができないものに該当します。

給与の差押禁止

もし税金の滞納者がサラリーマンであった場合、その勤め先の会社からの給料を差押えるのが一番手っ取り早いですよね。

逆に滞納者からすれば、自身の給料がまるっとそのまま税金として差押えされてしまうと生活ができなくなってしまう恐れがあります。

そこで国税徴収法第76条では、給料のうち一定額については差押を禁止するという規定が定められています。

細かい計算は省略しますが、最低限生活できるぐらいの給料は残されることとなりますので、その辺りは安心(?)できます。

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まとめ

今回は税金を滞納した場合の差押までの流れを解説しました。

もし税金を滞納してしまった場合、手遅れになる前に一度税務署や市役所に相談することが重要です。

納税を猶予してもらうなど、何かアドバイスをしてもらえるかもしれません。

とにかく放置することは絶対にやめましょう。

さて、次回は現金以外の差押えられた財産が現金化されて税金に充当されるまでの流れ(これを「換価」といいます)について解説してみたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。